初めて年老いた親の在宅介護をやると経済的に苦しくなるかもしれません。
でも、そのような苦しい気持ちを在宅介護の経験の無い友人に打ち明けるのはやめましょう。
≪ 働いた方がいいよ ≫と言われるのがオチです。
これは、あなたがペンだとしましょう。
ペンとして機能できないのに、ペンとして使えるようになれと言われているのと一緒です。
そうではありません。
在宅介護をきっかけにあなたはペンの役割は一旦は終了したかもしれませんが、その代わりが始まったのです。
それはペンではなく、頭脳としての機能を要求されています。
ペンとして生きたいですか?
もし、あなたが今、年老いた親御様が認知症になって在宅介護の必要性に迫られたとします。
選択肢は二つしかありません。
ひとつは、逃げる。
そしてもうひとつは、その責任を負う。
しかし、その選択肢の本質を知らない人がほとんどです。
親御様に介護の必要性が迫った時に選択しなければならないのは、ペンであり続けるのか、それとも介護のリクエストに応えて頭脳になるのか?
この選択を迫られています。
もう少し詳しく解説しましょう。
もし、サラリーマンだったとして親御様の介護が迫られた時、多くのその立場にいる人は逃げる選択をしたいでしょう。
なぜか。
答えは簡単で、会社を辞めなくてはいけないからです。
それは、別の見方をすれば、ペンであり続けられなくなる選択です。
会社を辞めれば生活が困窮する。
会社を辞めれば子供を育てられなくなる。
会社を辞めればローンを返済できなくなる。
会社を辞めれば配偶者と離婚しなくてはいけなくなる。
これでは、もう生きられないと思うのが一般的ではないでしょうか。
ですから、ペンなのです。
在宅介護は頭脳を要求する
在宅介護の責任を担うと云う事は、ペンとして生きるのではなく、頭脳として生きる姿勢を要求します。
もっと言えば、在宅介護は、ペンとしては生きられませんが、頭脳としてなら大いに生きられますよと教えます。
例えば、初めて在宅介護を経験する頃は会社を辞めているでしょうから、生活は困窮します。
しかし、その困窮状態を親の介護の責任にしているようでは、成長が見込めません。
どうすれば、介護の責任を果たしつつ、困窮した状態を脱していくのかを考えないといけません。
これは、サラリーマンとしてしか生きてない人には難しく思えるかもしれません。
しかし、難しいからといって逃げるのか。
それも選択肢の一つですね、先ほど挙げましたら。
それで、後悔しない生き方ができるのかどうか。
私に限って言えば、それはあり得ない選択です。
なぜなら、産み育ててくれた自分の親が助けを必要としているのにそれを見捨てて、邁進すべき仕事がこの世界にあるとは思えません。
ですから、在宅介護で経済的に困窮するのが見えているのであれば、それをチャンスやバネにして頭を使って欲しいのです。
やり方は千差万別です
法律を犯してはいけませんが、頭の使い方は、それこそ今の時代であれば多くの人がネット上に公開してくれています。
確かにコンピューティングが苦手という人もいるかもしれません。
であれば、苦手をバネにしたら良いじゃないですか。
親御様の在宅介護が大変だと言っても、親御様だって寝る時間があります。
ハッキリと申し上げますが、在宅介護は激務です。
睡眠時間は、3~4時間も取れればよい方です。
なぜなら、頭を使って生活を、人生を、そして親御様の健康を、全て良い方向へと導いていくための調査、研究、勉強、努力が欠かせないのです。
例えば、このブログもそうですが、下書きはノーションを使っています。
ノーションがローンチされた時は、エバーノートからすぐに乗り換えました。
そして、ノーションの活用に精通していきました。
だから、介護そのものの作業だけでなく、複数の病院、複数の介護施設、ケアマネ等々、関わってくれる人達とのコミュニケーション・マネジメントも円滑にできるようになりました。
つまり、タスク・マネジメントや、人的マネジメントも最新のIT環境を使っていくノウハウは素養として溜まりまくっていくわけです。
誰に言われるのではなく誰かに伝えられる立場に
会社に勤めているうちは、誰か上司がいます。
判りやすく言えば、あなたには、ずっとケツモチがいたわけです。
しかし、在宅介護は、その立場ではいられません。
少なくとも、年老いた親御様のケツモチにならないといけませんし、自分にはケツモチはいなくなるわけです。
会社は、明日からあなたが居なくなってもまわります。
しかし、在宅介護では、明日にあなたが居なくなってしまったら破綻します。
つまり、これは世界から必要とされている人材になったということです。
なので、ペンのままではダメなのです。
在宅介護は、あなたを頭脳としての開花を促しているのです。
そもそも、学校があなたに要求してきた姿勢、会社があなたに要求してきた姿勢、社会があなたに要求してきた姿勢、そして政府や国があなたに要求してきた姿勢は何か?
それは、あなたにペンとして生きて欲しいと願ってきたはずです。
振り返れば、判るはずです。
ですから、在宅介護の経験の無い人はペンとしての生き方しか知りません。
だから、そのような人は、経済的に困ったらペンになれとしか言えないのです。
しかし、在宅介護の経験は、最高の道徳行為のひとつです。
その行為を担った以上、ペンであり続けることは出来ません。
頭脳になることを要求されているのです。
それが在宅介護です。
であれば、いまの逆境を利用すべきです。
経済的にチャンスを掴むきっかけなど、ゴロゴロしているのが今の時代です。
あらゆる情報に目を開き、チャンスを掴みましょう。
親の介護という善い行為を原因としているのですから、良い結果を手にする資格がある自覚を持ちましょう。