いつか旅行に連れていくの?

 年老いた在宅介護でもっとも後悔するのが、やろうと思っていながらやらず仕舞いにしてしまった計画です。その最たるものが、旅行ではないでしょうか?

 年老いた親御様を連れて旅行にいくのは、しんどい面もありますが、もしやらなければその後悔は残り続けます。

 この記事を読んでくださったあなたには、その後悔は避けるのをお勧めします。

もくじ

レインボーブリッジが完成

 日本では当たり前に大きな橋が架かっていますね。四国と本州を結ぶ瀬戸大橋、横浜のベイブリッジ、お台場に架かるレインボーブリッジ。

 当然ですが、昔はそのような橋はありません。

 なので、完成した当時の様子は、日本中で話題になったものです。

 例えば、ベイブリッジの完成当初は、橋上の路肩に駐車する車がスズナリでした。交通規制も入っていましたね。

 それだけ、当時はエポックメイキングな出来事でした。

 そしてしばらくして東京湾にレインボーブリッジが架かります。

 その時、生前の実父から言われました。

 『 一度、車に乗せて走ってみてくれないか? 』

 その時、すぐに乗せて連れて行ってやればよかったのですが、忙しさを理由にすぐには連れて行ってやれませんでした。

 その後、時間が出来た時に、私から父に声を掛けました。

 『 今から、レインボーブリッジに行ってみる? 』

 しかし、父から帰ってきた答えはノー。

 もう、車で移動する体力は残されておらず、間もなく他界の時を迎えてしまうのです。

ワンチャンスしかない

 後悔のフレーズで、親を旅行に連れて行ってやれなかった、というフレーズをよく耳にします。

 前述で紹介したレインボーブリッジの後悔は、もうあれから何十年も経つのに胸が締め付けられる感覚が蘇ります。

 本当にね、そのチャンスを逃したら、子が親御様を旅行に連れていく機会はありません。

 確かに、連れていくのは大変さが伴います。

 しかし、後悔は残りません。これが、大切。大変だからこそ、一緒に行くのです。

 そもそも、旅行は楽しいイベントだと思っていませんか?

 まず、その発想を転換しましょう。

 旅行は、ハプニングやアクシデントがつきものです。国内ならまだしも、海外にいけば何が起きるか想定できません。

 明日も順調な時間が過ぎる保証はどこにもないのが旅行です。

 だから、「楽しい!」のです。

 実は、この感覚が判る人は、親御様の在宅介護を経験しても、その経験を人生に超プラスに活かせます。

 なぜなら、年老いた親御様の在宅介護もまた、明日が順調な時間が過ぎる保証などどこにもないのです。

 つまり、旅行と年老いた親御様の在宅介護は、共通点が満載です。

 明日に順調さの保証が無いからこそ、今が大切だと判る。

 年老いた親御様を旅行に連れて行こうと思った瞬間、それはワンチャンス、即行動が鉄則だと覚えてください。

予測できないから楽しい

 親御様をつれての旅行は、第1回目はヘトヘトになると思います。

 でも、そのヘトヘトの原因は、想定外の対応に不慣れな結果ですから、それにへこたれないのがポイントです。

 逆に言えば、それが旅の経験値を上げます。

 特に、親御様のトイレのタイミングは、想定できないですから対応力が試されます。

 これまでの私の経験から秀逸に思うのは、空港やフルサービスキャリアのサービスで、トイレ事情への配慮に安心感を覚えます。

 なので、私が親を旅行に連れていく際には、まず空の旅を中心に検討します。

 例えば、機内においても座席からトイレへの動線が楽な場所をリクエストできます。これは非常に助かります。機体によりますが、ハンディキャップへの配慮がなされたトイレも備えてくれていますから、安心感は非常に強いです。

 その他の移動手段での経験も紹介しましょう。

 例えば、自動車だと渋滞に巻き込まれれば、年老いた親御様のトイレへの対応が難しくなります。親子二人で、親が認知症を患っているとなると、対処対応に困りますよね!?

 なので、自動車を使う場合には、できるだけ渋滞に巻き込まれない時間を選び、こまめにトイレ休憩が取れるように、トイレスポットを事前に調べてから出かけました。

 特に、主要なトイレスポットは、ハンディキャップへの配慮のある大きめのトイレも備えられているので、トイレ介助が必要な親御様が一緒なら安心です。

 また、電車の場合は、揺れと狭さが難点です。

 トイレ介助が必要な時は、困ってしまうので、できるだけ乗車前に駅で済ませ、乗車時間もできるだけ短くなるように旅程を組みます。また、新幹線のようなエクスプレスでの長距離移動は避けるようにしました。長距離なら、飛行機です。

 趣味が旅行という人の気持ちが、よくわからなかったのが若い頃でした。特に海外にいくと、想定外ばかりのことが起きるので、旅行なんて何が楽しいのか、良く判りませんでした。

 でも、在宅介護の経験のおかげでしょうね。

 明日に何が起こるか判らないのが当たり前。それが日常とすることができました。もしかすると、少なくない人が安定的な暮らしを望んでいらっしゃるのではないでしょうか?想定できる明日、それを希望しているはずです。

 しかし、現実は希望通りにはなりません。逆に、望まない現実を楽しめる発想力の発揮を楽しめるのようになるのが安定だと気づくまでは、苦しいのかもしれません。

 実は、その境地は、在宅介護のみならず、旅行も教えてくれるのです。

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