介護と仕事を相互に活かす– 介護と仕事は相互に活かし合う経験です –
在宅介護は親御様が寿命に至るまで命懸けで教える≪死≫のレクチャーです。そのマスターは、あらゆる困難を克服する逞しさを与えます。
アップル社のスティーブ・ジョブズ元CEOの言葉を借りれば、ご自身が余命宣告を受けた際、死について、「人生で大きな決断をするうえで、私が手にしたなかでも、もっとも重要なツールだった。」と述べています。在宅介護を完遂した人は、誰もが例外なくそのツールを手にしています。
介護と仕事は、相互に活かし合う経験なのは間違いありません。経営陣、従業員にとって、ご自身の親御様の介護は、その人自身に、そして企業にとっても有益でしかないのです。
しかし、その事実に気づいている人は、ほんのわずかです。企業は、集う協力者を介護離職させている場合ではありません。在宅介護の経験を組織にフィードバックしてもらい、発展のエンジンにしなければ大損する時代に気づくべきです。
高齢化社会が問題?それは、死を直視したことすらない未熟者の戯言です。
-
介護離職は自由へのパスポート
毎年10万人前後の人が介護離職をすると聞きます。例えば東京都だと昭島市の人口が12万人弱です。相当な人数です。しかし、報道では未だにそれが問題だと報じられますが、違います。年老いた親御様の在宅介護は能力が高くないとできません。なぜなら、親の介護は人間で生まれてきた以上、人間以上で死ぬための登竜門的な取組だからです。これをチャンスと言い、実は相当な数の人が掴んでいます。 -
死は大きな決断の重要なツール
いま社会人と言われいる人たちが仕事をしている姿勢は、自分のためです。しかし、盛田さんや、ジョブズさんの仕事に対する姿勢は、他者よりも自分の幸せを優先したでしょうか?答えは、ノーです。年老いた親御様の在宅介護も同じことです。他者の幸せのために仕事をするのが、真の社会人です。その結果が自分にフィードバックされている程度の認知は、真の社会人の新人研修内容です。この心構えがある人に、親の介護をしながら、どうやって生活を成り立たせるのか?という疑問は生まれません。成り立たせるために心と頭があるのです。
12